スムーズに採用するコツ

人材を確保することは、業界を問わず優先順位の高い問題です。

その「人材」はだれでもいいかというと、そうではないですよね。
急に人が辞めたから、とりあえずだれかを採用したい!という場合は、別だと思いますが、通常であれば「当社の理念や想いに共感して、一緒に戦っていく仲間を採用したい」と思うはずです。

そんな人をどうやって採用しましょうか。

例えば、ハローワークの求人広告。
当たり前のように、業務・勤務日数・給与・待遇なんかを書いてるだけなら、社長が思っているような人材はほぼ来ないです。

無料求人雑誌への広告はどうでしょうか。
「当社は風通しのいい職場です!」「パソコン入力が得意な方」とかしか書いてない場合も、本当に欲しい人は来ないでしょう。

来たとしても、その確率は宝くじレベル。
来ればラッキー。

その確率をせめて50%にはしたいもの。
本当は100%が理想です。

じゃぁどうすんの?って話です。

それは、「自社はどんな会社でどういうことを目指していて、その目標に向かっていくために一緒に挑戦する仲間を募集している」ということを明確に文字で表現することです。

その昔、東京ディズニーランドの始動のため、人集めが急務でした。その先頭に立っていた人物、堀貞一郎さんは、まだ東京ディズニーランドの影も形もないころ(埋め立て地だったころ)に、大学の卒業を控えた就職活動をしていた若い人たちを集めて、「この場所に、絶えることのない人間賛歌の聞こえる広場をつくる」ということを熱く語ったそうです。
当時は「テーマパーク」なんてものはなく、そういう施設は「遊園地」と呼ばれていました。4年制大学を卒業する人たちの多くは大企業に就職することを考えて就職活動をしていました。
そんな中、この堀貞一郎さんの熱弁によって「その想いを一緒に挑戦していきたい!」という若者が集まり、東京ディズニーランドの礎を築いていきました。その人たちが幹部となり社長となり、現在の東京ディズニーランドを作り上げているのです。

もし、堀貞一郎さんが東京ディズニーランドの理想を語らず、ただの「遊園地」として、待遇や給与、勤務日数などの条件しか提示しなかったら人は集まったでしょうか。

今の東京ディズニーランドはなかったかもしれません。

人が入っては辞めを繰り返すような環境でお悩みであれば、まずは社長自身の想い、なぜこの会社を作ったのか、後継者であれば、なぜ引き継いだのか。そしてどんなことを実現していきたいのか。そういう目標を文字にする、言語化をすることを、まずしてください。
思考は文字にしないと、同じ場所をぐるぐる回るだけです。
文字にすることで視覚でとらえられ、認識できます。
認識すれば、自分の思考をさらに整理することができます。
それを繰り返すことで、その文字が研ぎ澄まされていきます。

目標は高尚なものである必要は全くありません。
遠い未来は想像できない、というときは「1年後はこうなっていたい」でもいいのです。
「来期は売り上げ1億円、利益1,000万円を達成して、社員みんなで海外に行く!」そういう目標でもいいと思います。

それをやっていくことで、さらに先の将来をイメージしていくことができます。
少なくとも、悩みがポジティブな悩みに変わっていきます。
売り上げが上がらない、どうしよう…。ではなく、○○に挑戦して結果は横ばいだった、これを右肩上がりにするにはどんな挑戦ができるのか。という悩みに変わるということです。
それを、想いが同じ仲間たちと共有して策を練って実践できる環境があったらどうでしょうか。
すごくワクワクしてきませんか?

そういう組織こそ伸びる組織です。
これは決算書では見えません。
そして、こういう伸びる組織は、だれにでも作れます。
準備として、社長自身の思考を文字にする、言語化することに着手します。

今の延長線上の未来に向かうか、それとも理想の未来を実現するために新しい挑戦をするか。
あなたはどちらかを選びますか?

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