金融機関に応援してもらう

メイン銀行という考え方

お金を借りている経営者の多くは、一番借入金が多い銀行のことを『メイン銀行』という表現をします。

メイン銀行としか付き合いません!という一途な経営者も少なくないです。

とても義理堅い方なんだなっていう印象を受けます。

しかし、経営に関して考えると、一途な社長は危険です。

万が一、そのメイン銀行が貸してくれないとなると、どうなるでしょうか。

おそらくその社長はパニックになります。

そして、支払時期がきてどうしていいかわからなくなってしまう…。

そうならないように、銀行とはうまく付き合っていかなければなりません。

銀行だけが金融機関じゃない

お金を借りるところで一番メジャーなのが銀行ですが、お金を貸してくれるところは銀行だけじゃありません。

広く『金融機関』という名称で呼ばれます。

その中身を見てみましょう。

1.都市銀行
2.地方銀行
3.商工組合中央金庫(商工中金)
4.信用金庫 ・信用組合
5.国民生活金融公庫

この辺りの細かい説明はGoogleさんで調べるとわかりますので、ポチっと検索してみてください。

一般的にイメージするのは、
2.地方銀行
4.信用金庫・信用組合
5.国民生活金融公庫
この3つだと思います。

地方銀行は一番身近かもしれません。

私の地元、宮城県の地方銀行は、七十七銀行、仙台銀行があります。
その他、東北の地方銀行は、青森銀行、岩手銀行、秋田銀行、きらやか銀行、東邦銀行等々、たくさんの銀行があります。

結局何が言いたいかというと、これだけたくさんの金融機関があるのに、1銀行としか取引しないのは危険だということです。

複数の金融機関と取引する

金融機関の異動は目まぐるしいです。

せっかく仲良くなったのに、もう転勤?
なんてことありませんでした?

一般的に3年以内での転勤が多いです。

短いと2年、長くても4年くらいといったところです。

転勤が多いということは、担当者の変更が多いということです。

今までの担当者はよかったけど、新しく担当になった人とは馬が合わない、こういうことが起こります。

担当者だけでなく、支店長も変わりますので、攻撃タイプ支店長から、守備タイプ支店長に変わるなんてことも珍しくありません。

そうなると、どうなるか。

『今までなんとかしてくれてたのに、なんとかしてくれなくなった(融資できないと言われた)。』

こういうことがあってはいけないのですが、残念ながら日常茶飯事です。

1つの金融機関とだけ取引している場合、この影響をもろに受けます。

複数の金融機関と取引していれば、そんなに大した問題ではありません。

片方が守備的なら、攻撃的な金融機関と取引を厚くしていけばいいのです。

『メイン銀行がしっかり支援してくれるから大丈夫』というお話も聞きますが、銀行は財務状況によって融資の可否を判断します。

よっぽどよい財務状況を維持していかない限り、いつ裏切られてもおかしくありません。

しっかり支援してくれているかどうかというのは、銀行の提案の善し悪しを判断しないといけません。

その判断をする一番の方法は、同業他社である他の銀行に吟味させることです。

これからは、自社の発展に貢献してくれる金融機関を複数もつことが重要です。

お金を『借りる』ではなく、『調達』する

以前の記事にも書きましたが、会社が倒産するときは、お金がなくなったときです。

会社に重要になってくることは、『調達力を上げること』です。

調達力があれば、お金がなくなることはありません。

『お金がなくなったら銀行に借りに行く』

と言う経営者がいらっしゃいますが、銀行は救済機関ではありませんので、お金がないところには貸しません。

考えてもみてください。

あなたが、もしお金を貸してほしいと言われて、その人がお金がない人だったら貸したいと思いますか?

お金ないなら返してくれないかもしれないから貸したくない!って思いませんか?

銀行もそれと同じです。

カネがないところに貸すのが銀行だろう、と借りれなかった社長がぼやいてたりしますが、そんなことばかりしていたら、銀行が潰れます。

銀行が潰れたら、その地域全体が困ります。

だから、借りたかったら自社の調達力を上げるしかないのです。

調達力を上げるための最初のステップが、銀行に評価される決算書を作ることです。

この内容については前回の記事に書いてありますので、是非みてください。

【前回記事】銀行が会社を評価するのは決算書

自社が銀行からお金を貸したいと思われるにはどうしたらいいかを考えて決算書を作ることが超重要です。

銀行が『貸したい』と思っている会社

銀行も営利目的ですので、皆さんの会社と同じように利益を出すことを考えて日々営業活動しています。

銀行の仕事をシンプルに言うと、お金を集めてそのお金を貸して利息で儲ける。

なので、基本的にはお金を貸したいと思っています。

じゃぁ、どんな会社に貸したいのか。

あなたなら、どんな人にならお金貸してもいいなって思いますか?

お金持ってる人なら、返してくれそうですよね。

過去に貸して、返してくれた人なら、また返してくれそうですよね。

他の人たちから信頼されている人なら、返してくれそうですよね。

そうです。そういう人に自社がなりましょう!

お金をもつこと、借りたものをしっかり期日に返すこと、他行からの信頼を得ること。

これらを実践することで、調達力は上がります。

資金繰りに不安をなくす

『お金を増やしたい』って思って節税してたんじゃ、お金なんて貯まりませんからね。

節税して銀行の評価悪くしてるっていう理由は、こういうところにもあるのです。

これだけじゃないですけどね。

結局は、お金を生むのはお金でしかないということです。

お金、お金ってがめつい感じですけど、経営者の多くが悩んでいることが『資金繰り』です。

月末近くになるといつもお腹が痛くなる…。
今月は乗り切ったけど、来月もまた支払時期がすぐ来るな…。

そういう資金繰りの不安が、社長の本業に影響を与えているなら、これは会社にとっては大きな損失です。

資金繰りの不安をなくすには、お金をもつこと以外に方法はありません。

お金をもつということは、調達力を上げるということです。

何度も言いますが、会社は赤字では潰れません。
借入金が増えても潰れません。
お金がなくなったときに潰れます。

借りたお金は返しますが、また借りればいいのです。

調達力があれば、お金がなくなることはありません。

 

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