会社の決算月は自由に決められる

何月でもOK

会社を創られた方が最初に悩むことの一つかもしれません。

決算月をいつにするか。

一般的に3月が年度の区切りなので、3月なんじゃないの?って思われるかもしれません。

しかし、会社(法人)の場合は、いつでもOKです。

10月決算でも4月決算でも、自由に決められます。

でも、自由っていうのがくせ者ですよね。

『じゃぁいつにしたらいいの?』

こうなりますね。

個人事業から法人にする方で、『今まで12月が区切りだったから12月にしたい』って希望される方もいます。

確かに、わかりやすいですね。

会計事務所にお任せしない!

会社を創る際に、会計事務所に相談しにいくケースもあります。

その時に、必ず決算月をいつにするかって話になります。

会計事務所には繁忙期があります。

一番は確定申告時期の2月~3月15日までです。

その前にも繁忙期があって、年末調整や法定調書合計表の作業がある12月後半から1月です。

法人決算の事務手続きとして、決算月の2ヶ月後が申告期限なので、3月決算の場合、5月が申告期限です。なので、事務作業は4月後半から5月が忙しくなります。

なので、年末調整から確定申告の作業が始まってくる1月~3月は、確定申告に集中したいのが、会計事務所です。

ということは、11月~1月を決算月にすることは嫌がります。

特に11月と1月決算は嫌がります。

1月は年末調整関係、3月は確定申告と丸かぶりですからね。

と、こんな感じで、会計事務所の都合がいいように決められてしまう可能性が高いので、会計事務所の意見にお任せしないようにしましょう。

決算書の一番大事な部分は?

ずーっとお伝えしている通り、決算書で一番大事な部分は『現金預金残高』です。

ということは、現金預金残高が一番多くなる月を決算月にするのが一番です。

例えば、売上が一番多くなるのが12月でその資金の回収が1月になるのであれば、1月決算にした方が一番お金が多くなる決算書になります。

このケースで、12月決算にしてしまうと売掛金が多くなってしまいますし、11月決算にすると在庫が多い決算書になってしまいます。

売掛金や在庫が多いと銀行は不安になります。

売掛金は本当に回収されるのかわかりませんし、在庫が多いと粉飾を疑われます。

方や現金預金残高は残高証明書を見れば、疑いようはありません。

このように、決算書の見栄えは重要です。同時に決算月をいつにするかということも重要です。

決算月は変更できる

決算月を変えたい!という場合は簡単に変えられます。

変更届を税務署に速やかに提出します。

定款の変更もあれば変更します。

登記簿に決算月の記載ある場合も登記の内容を変更します。

詳しくは、会計事務所に聞いてみると答えてくれます。

ただし、気を付けなければならないことがあります。

1事業年度は12ヶ月以内が原則です。

3月決算を6月決算に変えたい場合で考えます。

1月頃に、決算月を3月から6月に変えようと決めたとします。

その場合には3月に一旦決算して、その後6月にもう一度決算をします。

3月に一旦決算をしないで6月にまとめてやる、ということはできませんので注意してください。

自分の意思で決算書を創る

会社のことは社長の意思で決められます。

それは営業活動もそうですが、こういった事務的なこともです。

その辺は税理士がプロって思ってると人が多いですが、そんなことはありません。

税理士試験の勉強に、決算月がいつが一番法人に有利なのか、なんてことは一切勉強しません。

銀行が見る決算書のポイント、なんてものも全くありません。

そんなの勉強しなくても難しい税理士試験受かってるならわかるんじゃないの?って思うかもしれませんが、わからないもんはわからないんです。

国税庁の統計情報があります。

決算期月別法人数/国税庁

こちらをみてもわかる通り、11月と1月決算法人がその他に比べて極端に低いです。

11月は2.6%。1月は3.5%です。

この理由は様々なことがあると思いますが、会計事務所の繁忙期と被っていることも原因の一つと考えられます。

とはいえ、会社は社長の意思で決まります。

会計事務所の会社ではありません。

決算月をいつにするか、お金が一番あるのはいつなのか、いつがうちの会社にとって一番有利な現金預金残高なのか。

これを軸に決算月を決めるのがいいと思います。

それが1月だったとして、会計事務所に嫌な顔されても、

『ウチにとってこれが一番有利なんです。』

と言い切って、会計事務所に協力をしてもらいましょう。

顔色伺ってても話になりませんからね。

 

 

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